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《ブラジル》失業率が5カ月連続で減少=非正規雇用は増加の一方

 29日、ブラジル地理統計院(IBGE)が8月の失業率は5カ月連続で減少し、12・6%に下がったと発表した。29日付現地紙サイトが報じている。
 失業率は今年3月に記録した13・7%から毎月、0・2~0・3%ポイントずつ下がっている。8月の場合も7月の12・8%から0・2%ポイント減り、12・6%となった。
 6~8月の3カ月間の失業者数は1310万人で、3~5月の3カ月間を4・8%下回った。
 6~8月の失業率は17年1月までの3カ月間と同率まで落ちたが、16年は、最高だった10~12月でも12・0%だったことなどから考えるとまだ高い。全国の失業者数1310万人という数字も、昨年8月と比較すると、9・1%(110万人)増えている。
 失業率の減少を牽引したのは非正規雇用、つまり、労働手帳を必要としない雇用形態が増加したことも注目すべきだ。8月の正規雇用は3340万人で、今年5月並みの水準を保っているが、昨年8月と比べると76万5千人(2・2%)減っている。つまり、労働手帳を通して雇用契約を交わしている人が、1年間で76万5千人減少したことになる。
 その一方、非正規雇用は今年5月より2・7%増えた。昨年8月と比べると、5・4%も増加している。
 IBGE労働部門ディレクターのシマール・アゼレード氏は、「現在の雇用創出の70%は非正規雇用によるものだ」と語っている。