パウリスタ柿生産者組合(APPC、森岡明会長)は、新設された選果場の落成式を14日、同選果場(Avenida Antônio Lacerda, 1221, Pilar do Sul)で行なう。
「選果場はAPPCを設立以来の念願」―。そう話す森岡会長の両拳は強く握り締められていた。2000年に設立された同組合は、柿を中心に生産物の販売などを協同して行なっており、現在40農家が加盟する。
選果場は既にある施設の隣の敷地1千平方メートルを利用して建設。果物の規格をそろえるための機械も導入された。
これにより作業面積が拡張され、これまで農家が個別に行なってきた選果、包装作業を一括して担うことが可能となる。また、設立以来、欧州を主に輸出を行なっており、より一層の輸出作業効率化が期待される。
森岡会長は、「選果場は長年の夢だった。これからは農家が作物の栽培に専念できるようになり、地域一帯の発展に大きく寄与する」と意気込む。
建設にあたっては、サンパウロ州から建設費の7割の補助を受けた。これについては、「APPCには将来後継者になり得る若者が多くいる。その点が評価されたのかもしれない」と見ている。
落成式では、選果場内部や導入された機械も紹介される予定。案内のため来社した森岡会長、パウリスタ柿生産者協会の牛腸修二(ごちょうしゅじ)会長、JICAシニアボランティア農業技術者の浦田昌寛(70、熊本)さんは、「選果場は、APPCのさらなる発展の要になる。ぜひご覧になってください」と呼びかけた。
出席する場合は、5日までに同組合(電話=15・3278・3589/同・3278・1572)まで連絡すること。