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《ブラジル》10月の電気代「赤旗2」に=水不足で最高額を初適用

 国家電力庁(Aneel)は9月29日に、10月からのブラジル全国の電気代の設定を「赤旗2」としたと1日付ニュースサイト、アジェンシア・ブラジル(AB)が報じた。
 赤旗2は電気代がもっとも高額になる設定で、消費電力100キロワット/時(kWh)あたり3・5レアルが追加徴収される。
 9月の設定は「赤旗2」よりも2段階低い「黄旗」で、100kWhあたり2レアルの追加徴収が行われていた。
 「赤旗2」になったのは、少雨により、各地の水力発電所のダム貯水量が落ちたために、高コストの火力発電所の稼働率を上げざるを得なくなったからだ。
 高負担の「赤旗2」は2016年1月に定められたが、実際に適用されるのは今回が初めてだ。9月は各地の雨量が極端に少なく、ダム貯水量が10%を割った水力発電所も出ているため、この決定に至った。
 全国電力システム運営機構(ONS)が出す月次運用計画に関する報告書によると、各地の水力発電所のダム貯水率はかなり低くなっている。
 当局はまだ、深刻な電力不足の発生する危険性はないとしているが、消費者の節電意識を啓発して、電気の無駄遣いを抑える重要性を強調している。
 ABは節電とそれによる節約方法として、シャワーの使用時間を短くすること(最長5分)、エアコンを使用中の部屋では扉や窓を閉めること、冷蔵庫の扉を開けたままにせず、熱いものを入れないこと、電化製品のプラグをこまめに(長く家を空けるときは特に)抜く事、自然の光や節電ランプを利用する事、部屋を出る時は電気を消すことなどを紹介している。