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《ブラジル》ドッジ検察庁長官がテメルからの事情聴取許可を要請=港湾企業巡る大統領令疑惑で=ロウレスを介して見返り収賄?=気になるロドリマール社との関係

ドッジ長官(José Cruz/Agência Brasil)
ドッジ長官(José Cruz/Agência Brasil)

 連邦検察庁のラケル・ドッジ長官は2日、テメル大統領(民主運動党・PMDB)が、今年5月に出した港湾部門に関する大統領令でロドリマール社に便宜を図ったとの疑惑に関し、大統領から事情聴取を行う許可を最高裁に要請した。3日付現地紙が報じている。

 港湾部門での疑惑は、JBS社の供述に基づいて5月18日に行われたパトモス作戦の際、連警が押収した書類や、テメル大統領の元側近のロドリゴ・ロシャ・ロウレス下議(当時)の通話の盗聴記録などを分析した結果、浮上してきた。
 分析された盗聴記録によると、ロウレス氏は、当時作成中だった大統領令の中で、港湾企業の契約期間を延長し、1993年より前に業務契約を交わした企業との契約更新も認めるよう、主張している。
 ロウレス氏は一連の通話の中で、サンパウロ州サントスの港湾を管理するロドリマール社の役員2人の名前をあげ、賄賂の受け取りを仲介していたことを示しうる発言を行っており、検察側は、大統領令を巡って、贈収賄と資金洗浄が行われていたと見ている。
 サントスの港湾部門はPMDBが伝統的に影響力を持っている部門だ。
 5月10日に出された大統領令では、港湾企業の契約年数は35年とされ、最大70年まで更新可能となっている。さらに「1993年より前に港湾管理契約を交わした企業にも、93年以降に契約を交わした企業と同じ条件を与える」との条文が加えられた。ロドリマール社はまさに、93年より前に契約を結んだ企業だ。
 港湾での業務契約に関する大統領令発令で不正が行われたとの疑惑は、ロドリゴ・ジャノー前検察庁長官時代の6月に浮上し、同氏が退任する直前の9月12日に、最高裁のルイス・ロベルト・バローゾ判事が正式な捜査開始許可を出した。
 同件の捜査対象は、テメル大統領とロウレス氏、ロドリマール社社主のアントーニオ・グレコ氏、同社理事のリカルド・メスキータ氏らだ。グレコ、メスキータ両氏の名は、ロウレス氏が贈収賄工作の仲介役であるかの表現をしたことで、捜査線上に浮上した。
 ドッジ長官はさらに、JBS理事で現在は別件で逮捕中のリカルド・サウジ氏、大統領府法務部副長官のグスターヴォ・ド・ヴァーレ・ロシャ氏、テメル氏の古くからの友人の退役軍人でアルジェプラン社の共同経営者のジョアン・バチスタ・リマ・フィーリョ氏、テメル大統領元側近のジョゼ・ユーネス氏、不動産関係企業社長のエジガル・サフジエ氏らに対する事情聴取や、大統領官邸への出入記録提出も求めた。サフジエ氏は賄賂の仲介役の一人だったと見られている。
 またドッジ長官はロドリマール社やその関係者が、2014年から16年に、テメル氏やPMDBに行った選挙献金の内容も明らかにするよう求めている。
 大統領府の広報官は2日、「大統領はこの請求に応じるだろう」との声明を出している。

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