サンパウロ市内のとあるバーで、1日、歌手ヘナート・ブラス(48)のライブが行なわれた。30人ほどが食事を楽しみながら、温かみのある歌声と繊細なギターの音色に聞き入った。ブラスは過去に3回来日公演を行なっており、来月も日本各地で演奏する予定だ。
ライブでは、童謡「故郷」を日語で披露。日語は挨拶程度しか話せないが、知人の日系人から教わって練習したとか。演奏を聴いた旅行者の邦人女性は「サンパウロは第二の故郷と思うほど好きな街。ずっとここにいたいという思いから泣いてしまった」と話した。
ブラスは童謡について「伯音楽のショーロと似ている」という。「ショーロは『泣く』という意味。童謡とショーロは音楽性が全然違うのに、同じ様な感情が沸上ってくる」と話す。
ライブ終了後、「赤とんぼ」「七つの子」等も披露。子供の時に慣れ親しんだ曲がこんな形で愛されているとは。柔らかな曲調は思いの外、バーのクラシックな雰囲気に似つかわしかった。(陸)
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