ブラジル中銀(BC)と、ブラジル・クレジットカード会社協会(Abecs)は19日、ブラジル国民にクレジットカードの賢明な利用を奨励するための啓発キャンペーンを開始した。
このキャンペーンのキャッチフレーズは、「カードを使っても、限度は越えるな」だ。このフレーズでは、カードを「使う」を機械にカードを「通す」意味のpassarで表現し、限度を「越える」意味のpassarと重ねて、単純さと言葉の面白さを出している。
キャンペーンは9種類のカード利用に関する啓発ビデオや、ソーシャルネットワーク上の投稿により行われる。このキャンペーンはネット上で行われ、中銀が15万レアル、Abecsが20万レを負担する。
中銀のアイザック・シジネイ部長は、「アンケート調査では、最近の請求額が自分の支払い能力を超えていたと答えた人が21%いた。啓発活動や金融教育が必要だ」と語り、ブラジル人がますますカードでの買い物に親しんでいる中、クレジットの仕組み、利用者の権利保護についての教育の必要性を強調する。
シドニー氏はまた、金融教育は特に収入の低い層に必要だとしている。
今年に入って中銀が市民から受けた25万件の苦情の内、約1割はクレジットカードに関するものだった。
同氏はまた、中銀は最近、クレジット利用により債務が膨れ上がってしまうことを減らしたり、金融教育を充実させたりするためにいくつかの措置をとったと語った。
それらの措置とは、異なるカード会社のカードを一括で処理できる読み取り機の普及や、支払い方法により価格に差を付けることを認めること、ロタチーボ(リボ払い)と呼ばれる分割払いシステムの規定改正などだ。
リボ払いは、個人が銀行から受けられるクレジットの中でもっとも金利が高い。今年8月の試算では、債務を毎月、最小単位で返済した場合のトータル金利は年利221・4%だった。
支払いに遅れが出た場合の金利はさらに高く、年利506・1%だ。結果として現在リボ払いの平均金利は年利397・4%にまで達している。(19日付アジェンシア・ブラジルより)