10月27日午前、国際サッカー連盟(FIFA)は、これまで同連盟が世界一と認めて来ていなかった、1960~2004年開催のインターコンチネンタルカップ(1980年以降のトヨタ・カップ)の優勝チームを世界一と正式に認めた。これにより、ブラジルの4チームが正式に世界一となった。
インターコンチネンタルカップ(トヨタ・カップ)は、欧州と南米の二大陸でのチャンピオン同士が戦っていた大会だ。歴史的にもこの二つの大陸のレベルが他を圧倒していたので、事実上の世界一決定戦ではあったが、アジアやアフリカ、北中米、オセアニアなど、他の大陸からのチームが出ていなかった事から、FIFAは「世界一」の称号を避けていた。
だが、2000年に第一回が行われ、2005年からこれまで継続的に開催されてきた「FIFAクラブ・ワールドカップ」においても、欧州王者と南米王者以外に世界一になったチームもないことから、正式にトヨタ・カップの勝者が世界一となった。
これにより、世界一に認定されたブラジルのクラブは以下の四つだ。
サントス(1962、63年)
フラメンゴ(1981年)
グレミオ(1983年)
サンパウロ(1992、1993年)
まず、最初のサントスは、ご存知ペレが在籍した頃のチーム。1970年のW杯制覇までは、このペレのサントスがブラジル代表の主な母体にもなっていた。
続いて1981年のフラメンゴには、当時のセレソンのジーコがいた。この時のフラメンゴは欧州王者リヴァプールを倒している。
続いて83年のグレミオは、エース・ストライカーのレナト・ガウショを擁し、ハンブルガーSVに勝っている。
1992、93年と2連覇を成し遂げたサンパウロは、ブラジル史上でも有数の監督として知られるテレ・サンターナに率いられ、92年はバルセロナに2―1、93年はACミランに3―2と、派手な点の取り合いで強敵を打ち破った。
また、これらのチームが世界一と認められる一方、「幻のクラブ世界大会」とも称される、1951、52年にリオで開催されていた「コパ・リオ」の51年勝者のパルメイラス、52年勝者のフルミネンセは世界一とは認められなかった。
ブラジルのサッカー界、とりわけサンパウロ州では「パルメイラスはいつになったら世界一になるの?」という有名なジョークがある。それはサンパウロ市内のライバル、コリンチャンスとサンパウロ、近隣のサントス市のサントスに世界一の経験があるのに、パルメイラスだけが世界一になったことがないためだ。
パルメイラス・ファンは今回の決定の前、「これでパルメイラスも世界一と認められるかも」と期待していたが、夢はかなわなかった。(27日付エスポルテ・インテラチーヴォ・サイトなどより)