日本政府が3日、『平成29年秋の叙勲』受賞者として当地在住の邦人4人、ブラジル人5人の計9人を発表した。以下、受賞者と功績(敬称略)。これに対し、菊地義治さんは「自分は日系社会に育ててもらったので、そのお礼のつもりで仕事をしている。受章は皆さんの支えがあったから」、城田志津子さんは「日本語・日本文化の継承に苦労してきた方々の活動が認められたと思うと本当に嬉しい」などと喜びを表した。
【邦人叙勲】
◎菊地義治(77)=旭日双光章=。元ブラジル日本都道府県人会連合会副会長、元サンパウロ日伯援護協会会長。ブラジル日本移民110周年記念祭典委員会実行委員長を現在務める。
◎城田志津子(80)=旭日双光章=。ブラジル日本語センター評議員、ドウラードス日本語モデル校名誉校長。同校設立に関与し、ブラジル中西部における日語及び日本文化普及の中核をなす拠点に育て上げた。
◎本田文男(79)=旭日単光章=。元ラーモス日伯文化協会会長で、同移住地創設から今日に至るまで牽引役として、移住地の持続的発展と福祉向上や日語及び日本文化普及に貢献した。
◎多原敏弘(70)=旭日双光章=。元サルバドール日本語学校校長で、バイア日伯文化協会連合会会長を現在務め、日語教育普及や日系人及び在留邦人への福祉向上に貢献した。
【外国人勲章】
◎パウロ・カズノリ・コマツ(70)=旭日中綬章=。元伯陸軍本部工兵・建設副局長で、伯陸軍における日系人初の中将。日本人的価値観を伯陸軍において体現し、日系人の地位向上に貢献した。
◎ジラ・テレジーニャ・ダ・コスタ・ハイムンダ(67)=旭日双光章=。ブラジリア生け花草月の創始者で現会長。30年に亘り、首都に住む幅広い層に対して、生け花を紹介し続け、対日理解促進に大いに貢献した。
◎武信和男(90)=旭日単光章=。元ゴイアス州アナポリス日伯文化協会会長、元サンパウロ州プレジデンテ・エピタシオ文化体育娯楽協会会長。日系人の地位向上、日伯間の友好親善に寄与し、日語学校の開校に尽力した傍ら、日本文化の普及に尽力した。
◎フェルナンド・ヒサノ(68)=旭日単光章=。元ブラジルヤクルト営業取締役で、設立間もないブラジルヤクルト商工(株)に入社し、ヤクルト・レディという日本独自の販売体制の普及及び定着に尽力。ブラジル社会全体の健康増進のみならず、主婦層の社会進出を促し、日本のイメージ向上等にも貢献した。
◎尾形フランキ(88)=旭日双光章=。元パラナ日伯文化連合会巡回診療部長、元ロンドリーナ文化体育協会会長。1957年から57年間に及び日系社会の保健向上のための医療活動に従事し、福祉向上に貢献した。