サンパウロ州保健局のダヴィジ・ウイピ局長が10日朝、サンパウロ市東部の州立エコロジコ公園で黄熱病に感染したサルの死体が発見されたため、同公園を同日から閉鎖したと発表したと10日付現地紙サイトが報じた。
ウイピ局長によると、黄熱病に感染していたサルはサンパウロ市から北西29キロのカジャマール市から来たというが、少なくともサイトでは、同公園で死んだサルがカジャマールから来たと特定した理由は説明されていない。
ウイピ局長によると、サンパウロ州では今年、13市で計23人の黄熱病患者が確認されており、10人が死亡している。最も新しい患者はイタチバ市在住で、州保健局が7日に感染を確認し、9日に市役所が発表した。
イタチバ市は13市の中の一つで、10月17日には76歳の男性が死亡している。10月に死亡した男性は、黄熱病に感染したサルの死体が67体発見されたジュンジアイー市との境に近い地区に住んでいたという。
サンパウロ市は今年に入ってから患者が確認された13市には入っておらず、感染が疑われると発表された14人についても、全員、感染が否定された。
ただし、サンパウロ市北部の州立オルタ・フロレスタル公園で黄熱病に感染したサルの死体が確認されて以来、同市北部の州立ならびに市立の公園計15カ所が無期限で閉鎖されており、北部の住民への黄熱病ワクチン接種も行われている。
ウイピ局長によると、エコロジコ公園でもサルの死体が発見された事を受け、サンパウロ市東部でも、同公園に近い、ピラチニンガ区とジャジルン・サンフランシスコ区の住民8千人に予防接種をはじめるという。同公園はチエテ川沿いに広がる細長い環境公園で、訪問者は1日平均4千人に上る。
サンパウロ州保健局は2018年中に全州民に予防接種を施す計画で、現在、保健省と詳細を検討中だ。全州での接種実施の可否は16日までに決まる。
サンパウロ州には近日中に280万人分のワクチンが届く予定で、州保健局は、サンパウロ市北部の公園と植生が同じで、黄熱病に感染したサルや媒介する蚊の往来も起こりうる、オザスコからアウト・チエテにかけての地域を優先して予防接種を行う意向だ。
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