地理統計院(IBGE)が10日、10月の拡大消費者物価指数(IPCA)は0・42%上昇したと発表した。
今年1月から10月までの累積上昇率は2・21%で、19年前の1998年に記録した、1・44%上昇以来の低い数値だった。2・21%という数字は、5・78%上昇だった昨年同期と比較すると、3・57%ポイント低い。
10月のIPCAは、0・26%上昇した9月と比べ、0・16%ポイント上昇した。IGBEは、10月は旱魃によって発電コストが上昇しており、全国的に電気代が3・28%上がった事がIPCAを押し上げた主な理由だとしている。
アナリストのジョゼ・ゴンサウヴェス氏は、「11月からは電気代の追加料金がさらに上がったため、電気代上昇によるIPCA上昇圧力は続くだろう」という。
昨年の11月から今年の10月までの12カ月間のIPCAは、2・7%上昇していた。
消費グループ別では、住居費が1・33%上昇し、最大のインフレ要因となった。10月のIPCAが0・42%上昇した内の半分に当たる0・21%は、住居費の上昇によるものだ。
IBGEはまた、電気代が3・28%上がったことに加え、家庭用ガスボンベ(ボチジョン)の価格が12・9%上がった事も10月の物価上昇要因の一つだとした。
住居費以外にも、多くの消費グループがインフレとなった。例外的にデフレを記録したのは、食料品、飲料費(マイナス0・05%)、住宅用品(マイナス0・39%)のみだった。
食料品は6カ月連続のデフレだったが、10月の下げ幅(マイナス0・05%)は、9月のマイナス0・41%を大きく下回った。食料品が6カ月連続のデフレを記録する状況は、1997年の4月から9月にかけても発生している。
直近12カ月間の食料品価格は2・14%低下した。今年に入ってからの10カ月間の累積は2・02%の低下で、10カ月中、7カ月がデフレだった。
10月の食料品のデフレは、家庭内消費食品が平均で0・74%下がったことが大きい。家庭内消費食品を品目別に見ると、褐色のフェイジョン(マイナス18・41%)やニンニク(マイナス7・69%)、グラニュー糖(マイナス3・05%)のデフレが顕著だった。
IBGEでは14の州都での調査も行っているが、五つの州都では、全国平均の0・42%を超えるインフレが記録された。最も高いインフレを記録したのはゴイアス州ゴイアニア市で、1・52%だった。
その他に全国平均を上回ったのは、パラナ州クリチーバ市の0・71%、サンパウロ州サンパウロ市の0・5%、ブラジリアの0・48%、バイーア州サルバドール市の0・46%だった。
(10日付アジェンシア・ブラジルより)