サンパウロ市南部のコンゴーニャス空港で12日夜、滑走路上空を飛行するドローンが見つかり、離着陸が2時間以上にわたって停止され、40便以上に影響が出たと、14日付現地各紙が報じた。
ドローンは着陸態勢に入っていたパイロットにより、午後8時15分頃発見された。連警はドローンを飛ばした犯人を発見するために捜査を開始したが、容疑者はまだ見つかっていない。
事故回避のため、管制塔は離着陸を2時間16分にわたって禁じた。これにより30を超える着陸便が、近隣のサンパウロ州グアルーリョス市やカンピーナス市の空港、600キロ以上離れたミナス州ベロ・オリゾンテ市の空港に振り替えられた。また、コンゴーニャス行きの9便は欠航となった。
同空港は通常、午後11時に離着陸が終了するが、事件当夜は、13日午前2時45分まで着陸が続いた。
ドローンの飛行範囲は、地上30メートルまでの高さなら空港から半径5・4キロ以上、地上30~120メートルまでの高さなら、空港から半径9キロ以上離れている必要がある。個体の重さが250グラムを超え、高さが120メートルを超える時は事前の許可も必要だ。
航空機の運行を妨害した場合は2~5年の禁固刑と定められており、航空会社が損害賠償を求めて裁判を起こす可能性もある。ブラジル航空会社協会は、被害総額を100万レアルと見積もっている。
パイロットのアドリアーノ・カスターニョ氏は、「飛行機は繊細な部品でできており、飛行中にドローンと衝突すると、制御を失い、大事故に繋がる可能性がある」としている。
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