14日にリオ州とミナス州で展開された「カデイア・ヴェーリャ(古い刑務所)作戦」で、リオ州議会のジョージ・ピシアニ議長ら、民主運動党(PMDB)議員3人が逮捕される可能性があると14~16日付現地紙・サイトが報じた。
連邦検察庁第2地域特捜部(MPR2)によると、ピシアニ議長と同党州会計のエジソン・アウベルタッシ副議長、パウロ・メロ元議長は、1990年代から続く組織的な汚職に関与してきたという。
ピシアニ議長はセルジオ・カブラル元知事、エドゥアルド・クーニャ元下院議長と共に20年余り、同州政界を牛耳ってきた。他の二人は既にラヴァ・ジャット作戦(LJ)で逮捕されたが、ピシアニ議長は今も同州PMDB最大の権力者で、州支部長も務めている。
ピシアニ議長とカブラル元知事、メロ州議の3人は1995年以降、4人の知事の下で議会を主導していたが、2007年にカブラル氏が知事に就任してからは、その勢力を更に強めた。
だが、PMDBによる治世の長期化は五輪招致や関連事業での汚職も招き、同州最大の資金調達力を誇ったクーニャ元下院議長の逮捕やLJ絡みの汚職摘発、州財政破綻といった事態が次々に表面化。今回は遂に、刑務所跡地に建つ州議会が捜査の対象となった。
今作戦では、ピシアニ議長ら3州議が強制連行の上で事情聴取を受けた他、個人や法人に対する家宅捜索令状が35件出た。また、ピシアニ議長の息子でミナス州の企業家のフェリッペ氏、五輪招致疑惑を扱うポント・フィナル作戦でも逮捕後に釈放された、バス王ことジャコブ・バラッタ・フィーリョ被告と、リオ州乗客輸送会社連盟(Fetranspor)会長のレリス・テイシェイラ被告など6人が逮捕、4人が一時逮捕された。州議3人の逮捕請求は連邦第2地域裁(TRF、Tribunal Regional Federal)が16日に承認。議会が承認すれば逮捕となる。
検察によると、ピシアニ議長とメロ元議長の二人は2010年7月15日~15年7月14日にリオ州乗客輸送会社連盟から、各々5858万レと5430万レの賄賂を受け取っていたという。