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ロナウジーニョが政界進出? 名乗り出たのは極右政党

 2002年のブラジルのW杯優勝に貢献し、世界最優秀選手にも輝いた名選手ロナウジーニョ・ガウッショ(37)に、政界進出の噂が浮上しはじめた。
 ロナウジーニョに声をかけているのは「全国エコロジー党(PEN)」という少数政党だが、この政党は現在、大統領選の世論調査で支持率2位の極右候補ジャイール・ボルソナロ下院議員の移籍と同時に、「愛国党」と改名予定の話題の政党だ。
 同党関係者によると、ミナス・ジェライス州の同党幹部は既に、ロナウジーニョ自身や、彼の実兄で代理人でもあるロベルト・デ・アシス・モレイラ氏と交渉に入っているという。一歩踏み込んだ話によれば、同党はロナウジーニョに対し、ミナス・ジェライス州選出の上院もしくは下院議員での出馬を要請しているという。
 ミナス・ジェライス州といえば、ロナウジーニョが欧州から帰国してプレーし活躍した、アトレチコ・ミネイロのある州だ。ロナウジーニョはこのチームでリベルタドーレス杯優勝を果たして南米一となり、サッカー人生最後の栄光を飾っている。
 ただ、政治家経験どころか、政治的発言にもなじみのないロナウジーニョがいきなり大きな役職に立候補するのか。しかも、彼の出身地は、ブラジルでの呼び名が「ロナウジーニョ・ガウッショ」であることから分かるように、ブラジル南端のリオ・グランデ・ド・スル州だ。
 さらに、黒人のロナウジーニョが、差別主義者で、実際に黒人差別発言でも問題になったことのあるボルソナロ氏が移籍する予定の政党と組みたがるのかなど、現時点で既に、様々な疑問が出てきている。
 なお、ブラジルのサッカー選手で政治家といえば、94年W杯のエース・ストライカーのロマーリオ氏が有名だ。同氏は2010年に下院議員当選後、14年に上院議員選に当選。来年はリオ州知事選への出馬も噂されている。
 ロマーリオの場合、最初の所属政党は左派のブラジル社会党だったが、今年に入り、「政治改革」を主張してできた新党の「ポデモス」に移籍している。(24日付エスタード紙、ヴェージャ誌サイトなどより)