パラナ州、サンパウロ州、リオ州のラヴァ・ジャット作戦担当検事たちが27日にリオ市に集い、来年の捜査方針を決定する会合を開いたと、28日付現地各紙・サイトが報じた。
会合後、検察庁クリチバ支部でラヴァ・ジャット作戦を担当するデルタン・ダラグノル検事は、「来年はラヴァ・ジャット作戦にとり、最終決戦の年となる」と発言し、捜査にかける意気込みを見せた。
検事たちは、来年の総選挙では、汚職歴のない政治家、また汚職撲滅に取り組むとしている政治家に投票するよう国民に呼びかけた、公開書簡を発表した。
ダラグノル検事はさらに、「来年はラヴァ・ジャット作戦にとって最終決戦の年だ、との見解で我々は一致している。ラヴァ・ジャット作戦が来年で終了するという意味ではなく、来年の総選挙の結果が、ラヴァ・ジャット作戦の進展に大きく影響するという意味だ。我々の捜査で汚職が暴かれた政治家が選挙で淘汰され、清廉な政治家が選ばれる事が重要だ」と語った。
検事たちは「報奨付供述」の仕組みを擁護した上、議会の中で、裏帳簿(カイシャ・ドイス)を免罪にする法案に関する議論復活など、司法当局の権限を制限し、汚職捜査を困難にする法案成立への動きがある事に警戒感を示した。また、検事たちは、刑法を変更することで、報奨付供述の扱いを変更し、投獄は上告審で有罪となってからとすることを試みる立法府の動きも危険視している。
検事たちの見解では、ラヴァ・ジャット作戦の三大障壁は議会と行政、ならびに司法関係者の理解だという。リオ州のエドゥアルド・エル・ハジェ検事は、同州議会が最近行ったジョルジ・ピシアーニ議長、エジソン・アウベルタッシ第2副議長、パウロ・メロ元議長(全員、民主運動党・PMDB所属の州議)の逮捕取り消し処分(その後、地域裁が逮捕取り消しを却下)は、政治家が汚職捜査を妨害する典型的な例とした。ダラグノル検事も、同様の事態は今後も起こりうると警告している。
警視総監人事にラヴァ・ジャット捜査を恐れる政治家の意向が働いたとの噂や、9月に就任したラケル・ドッジ連邦検察庁長官に関する質問には、検事たちも慎重な口ぶりになった。パラナ州のカルロス・リマ検事は、警視総監人事に関しては進展を見守る必要があると語る一方、ドッジ長官はラヴァ・ジャット捜査に好意的な姿勢を示しているとの見解を示した。
検事たちは、ラヴァ・ジャット作戦は既に第64弾まで実行され、416人が汚職や資金洗浄、犯罪組織形成の容疑で摘発され、144人に有罪判決が出たこと、1100件の捜査、逮捕令状が実行されたこと、少なくとも92件の刑事訴訟が進行中であること、110億レアルを公庫に取り戻したことなどの成果も強調した。
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