サンパウロ市内96区の所得や教育、保健衛生などを28項目で評価した結果、6歳以下の子供の4割は劣悪とされた26区に住んでいる事が判明した。
5日付G1サイトによると、調査を行ったのはレデ・ノッサ・サンパウロで、各区を項目別に評価した結果、評価が低い方から30番以内に入った項目が10以上あった区は26区あった。
評価の低い項目最多は20のグラジャウで、以下、カショエリーニャ18、ジャルジン・アンジェラ17、ブラジランジア16、シダーデ・アデマル、グアイアナーゼス、パレリェイロス、パルケ・ド・カルモ、サンラファエル、トレメンベ各15などが続く。
コーディネーターのジョージ・アブラアン氏によると、今回の調査により、サンパウロ市の公共サービスの質は決して良いとはいえない事や、依然として社会格差が大きい事、予算配分のあり方を見直す必要がある事などが明らかになったという。
子供を取り巻く環境に重点を当てた統計は初めてで、新生児死亡率最多はセーの1千人中21・83人で、最少だったペルジーゼスの1・04人の21倍に達した。
小児科医が6歳以下の子供に対応した時間が最も長かったのはジャサナンで、最短だったレプブリカの707倍だった。小児科医の診察を受けるまでに要する時間が最長だったのはブラジランジアで、最短だったモルンビの20倍を要する。ブラジランジアは呼吸器系疾患で入院する割合も最多で、最少だったシダーデ・ドゥットラの6759倍に達した。
極南部のマルシラッキは、下水道普及率がレプブリカの123分の1、5歳以下の子供のいる家庭の個人所得がモエマの44・4分の1、街灯設置数がレプブリカの145分の1など、複数項目が最悪評価で、低評価項目は計14に及んだ。
保育園入園までの待ち時間も、グアイアナーゼスの25日とヴィラ・アンドラーデの441日とは17倍の差があった。
評価項目には、女性への暴力も含まれており、20~59歳の女性の暴行による入院率(人口10万人あたり)の最高はイタイン・パウリスタの285・26で、サウデの112倍に上った。