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サンパウロFC=チームの英雄ライーがジェネラル・マネージャーに=1992年クラブ世界一達成時の司令塔

 サンパウロFCは7日、同チームのジェネラル・マネージャーに、1992年の同クラブ世界一の立役者、ライーが就任すると発表した。
 この人事は、ライーの前任者のヴィニシウス・ピノッティ氏が、同クラブのカルロス・アウグスト・デ・バロス・エ・シウヴァ会長との対立で解任されたのを受けてのものだ。
 サンパウロはこのところ成績不振で、今年も2006~08年の全国選手権三連覇の立役者エルナネスが電撃復帰し、獅子奮迅の活躍をしたために、なんとか2部降格を免れたが、それでも戦績は13位。首位争いを演じたサンパウロ市内のライバル、コリンチャンスやパルメイラスに大きく水を開けられる結果となってしまった。
 こうした中、同クラブの栄光の歴史にも名を刻んでいるライーにGMの座を与え、チーム再建を託そうとする熱烈な動き、クラブ内部やサポーターからも起こっており、文句なしの決定だった。
 ライーがサンパウロFCに戻るのは、2002年にチームのコーディネーターをつとめて以来、15年ぶりだ。
 ライーはこの決定に関し「やる気充分だよ。全力を尽くすさ」と語り、「僕のサンパウロFCやサッカー人生での経験がチーム再建に活かされることを願っているよ」と語っている。
 ライーは、1982年W杯の「黄金の中盤」の1人、ソクラテスの弟として早くから有名で、87年からサンパウロFCでプレー。92年には司令塔として、チームを南米一とクラブ世界一に押し上げた。
 その後、94年にはW杯優勝メンバーになり、フランスのPSGで活躍した後、98年にサンパウロFCに復帰し、2000年に現役を終えた。
 ジェネラル・マネージャーの主な役割は、選手の移籍交渉だ。
 サンパウロFCのファンは英雄ライーの復帰に大喜びだが、その一方、長年チームを支えた、元名ゴール・キーパーのロジェリオ・セニが今年初めに鳴り物入りで監督に就任したにも関わらず、成績不振ですぐに解雇されたことの二の舞にならないかを不安視する声もある。(8日付エスタード紙より)