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《ブラジル》19年末までに全土で定期車検を義務化=「安全性高めるため」と交通局

 2019年末までに、自動車の定期点検がブラジル全土で義務付けられる事になったと、9日付現地紙各紙が報じた。
 この措置は車両の安全性確保と排気ガスによる大気汚染を減らすことが目的で、ブラジル国家交通審議会(Contran)の決議による決定は、8日付の官報に掲載された。
 新しい車検は、2012年末までサンパウロ州で行われていた排気ガス規制の環境車検とは異なり、車両の安全性も点検される。
 チェック項目は、サスペンション(路面からの衝撃吸収装置)やブレーキ、タイヤ、ホイール、電気系統、排気ガス制御装置などに及び、バイクや乗用車、バス、トラックに至る、全種類の自動車が対象となる予定だ。有効期限は半年から2年となる見込みだ。
 私用の新車は購入から3年は車検が免除されるが、諸外国に繋がる高速道を通る、物資や旅客の運送用車両は、購入直後であっても、毎年の車検が必要だ。車検を怠った車や、基準に達しない車には走行許可が出ない。
 車検を受けていない車での走行は重度の違反となり、車両没収の他、5ポイントの減点と195・23レアルの罰金が科せられる。
 運輸省交通局(Denatran)交通教育部門コーディネーターのフランシスコ・ガロンセ氏は、「一番の目的はブラジル国内の交通全般の安全性を高める事」と語った。
 この措置の実施、監査などは各州交通局の管轄となり、2018年7月までに、実施までの行程表をContranに提出しなくてはならない。また、車検実施企業の選定や車検代の設定も各州の責任となる。
 交通工学の専門家、オラシオ・フィゲイラ氏は、「今回の決定は素晴らしい事。しかし、国による車検規制設置が何年も遅れた事で、どれほど多くの命が失われた事だろう。これで確実に事故は減るが、運転手への啓発活動は続けなくてはならない」と語った。