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リオ市=パエス前市長が選挙違反=来年の知事選は出馬不能か

市長退任の挨拶をするパエス氏(Beth Santos/PCRJ)

市長退任の挨拶をするパエス氏(Beth Santos/PCRJ)

 リオ州の選挙地域裁(TRE)が11日、リオ市前市長のエドゥアルド・パエス氏と昨年のリオ市長選に出馬したペドロ・パウロ・カルヴァリョ下議(共に民主運動党・PMDB)に対し、全会一致で選挙法違反での有罪判決を下したと11、12日付現地紙、サイトが報じた。
 両氏の審理は、やはり市長候補だった社会自由党(PSOL)のマルセロ・フレイショ州議からの訴えを受けたものだ。報告官を務めたアントニオ・アウレリオ・ドゥアルテ判事によると、カルヴァリョ氏が選挙戦で訴えた政策は、リオ市役所が作成した2017~2020年にかけての戦略計画のコピーで、市の財源を使って民間企業に作らせた政策を、選挙に利用した事が職権乱用などに問われたという。
 問題となった戦略計画は16年3月にまとめられたもので、作成者はリオ市の公務員と民間のコンサルタント会社だ。この計画は、街頭での聞き取り調査に答えた市民1400人と、インターネットでのアンケートに回答した市民4500人の声を基に作成され、調査や集計には6カ月を要した。
 調査や計画作成に関与した人は直接・間接で計50万人、経費は700万レアルかかった。調査のコーディネーターはカルヴァリョ氏、計画作成の指揮はパエス氏がとっていたが、カルヴァリョ氏は選挙時、戦略計画は数カ月前から公開されていると説明し、公金利用などの告発をことごとく否定していた。
 今回の判決で、パエス氏とカルヴァリョ氏は8年間、選挙出馬禁止となるが、両者共、免罪を確信していたとし、上告する意向を表明している。
 パエス氏は来年の同州知事選候補の一人だが、同州のPMDB幹部が軒並み、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)やその追跡捜査で逮捕された事を受け、他の政党に移籍して出馬する事などを検討していた最中だった。