ジョアン・ドリア・サンパウロ市市長が、バス代の値上げを検討しはじめているという。2017年1月の就任当時は、今年1年のバス代の値上げを行わないと宣言し、ただでさえ高かった人気を押し上げる理由のひとつにもなっていたが、1年経ってみると状況も違うようだ。ただ、大統領選出馬への色気で州外や国外でも宣伝活動を行った結果、「市の仕事をないがしろにした」とばかりに人気が急降下している矢先にバス代値上げでは、市民の失望感も強まりかねないとも思うのだが。また、ひと昔前は2レアル台だった運賃が、現状の3・80から遂には4レアル台に突入するのかも気になるところ。
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12日、サンパウロ市議会の前で学生たちが抗議運動を行い、その結果、学生4人が補導される事件が起こった。学生たちは、市の教育プログラムとして、学校側がイデオロギーに立った教育を行わないとする「政党なき学校」というものを立ち上げようとしていることに反発し、強く抗議を行ったが、警備隊から締め出される混乱が起こった。市議会側は抗議活動への対処のあり方について、「学生たちが無軌道だったため」と説明したが、今後、くすぶる可能性もなきにしもあらずか。
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サンパウロ市南部イピランガ区にある保育園ヴィラ・カリオカ幼児教育センターに先週末、泥棒が侵入した。けが人などは出ていないが、給食用の食料や印刷機などと共に、クリスマスについて説明し、祝うために買っておいたパネトーネが15個も盗まれた。犯罪の規模としては大きなものではないが、園児たちの楽しみまで盗んでしまうとは。