ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》最高裁が警察の司法取引締結権を審理=判事間は「条件付了承」支持=検察側はヒエラルキー主張も

《ブラジル》最高裁が警察の司法取引締結権を審理=判事間は「条件付了承」支持=検察側はヒエラルキー主張も

マルコ・アウレーリオ判事(Carlos Humberto/SCO/STF)

マルコ・アウレーリオ判事(Carlos Humberto/SCO/STF)

 13日、最高裁で、連邦警察や市警に、捜査対象となっている人物や企業との司法取引をまとめる権限を与えることが妥当か否かの審理が行われた。最終的な判断はまだ出ていないが、現時点での判事投票では6対1で「認め 13日、最高裁で、連邦警察や市警に、捜査対象となっている人物や企業との司法取引をまとめる権限を与えることが妥当か否かの審理が行われた。最終的な判断はまだ出ていないが、現時点での判事投票では6対1で「認める」が優勢となっている。14日付現地紙が報じている。
 同件の審理は、前検察庁長官のロドリゴ・ジャノー氏からの訴訟に基づいて行われている。
 ジャノー氏は、連邦警察がラヴァ・ジャット作戦などで、メンサロン事件の主犯でもあったマルコス・ヴァレーリオ被告らと報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)をまとめたことに対し、「司法取引締結の権限は検察庁のみに認められている」と主張していた。
 だが、この日の報告官をつとめたマルコ・アウレーリオ判事は、警察側の権限を認める見解を見せ、ジャノー氏の主張に反対した。
 13日現在、アウレーリオ判事に対して反対の見解を示したのは、エジソン・ファキン判事一人だけだった。同判事はラヴァ・ジャット作戦の報告官もつとめている。
 13日に票を投じた他の判事(アレッシャンドレ・デ・モラエス、ローザ・ウェベル、ルイス・フクス、ジアス・トフォリ、ルイス・アルベルト・バローゾの5人)はアウレーリオ判事の見解に賛同した。
 だが、警察が司法取引をまとめる際の検察側の関与の程度の解釈は、各判事で異なっている。モラエス判事の場合は「検察庁が同意していれば、減刑などの内容を提示できる」であり、ローザ、フクス、バローゾの3判事は「検察側が了承していれば、警察は司法取引をまとめることができる」と解釈している。
 また、トフォリ判事は「警察は単独で司法取引を締結することができ、検察側の同意を得ずにその旨を捜査の担当判事に報告し、承認を得ることができる」とした。ただし、警察には「減刑の内容や罰金額などの交渉権はない」とした。
 この日の裁判は、ラケル・ドッジ検察庁長官も立ち会って行われた。同長官も前長官同様、ヒエラルキーにこだわっており、警察側に証拠収集権や供述を取る権利を認めつつも、デラソン締結の権限は検察庁に限定するよう求めたが、判事の意見はそれとは異なった。
 フェルナンド・セゴヴィア連邦警察総監は、「警察側がせっかく入念に調べた証拠などが検察の鶴の一声で却下されたり、捜査そのものが中止されたりする可能性があるならば、警察の権限を拡大した方が良い」との見解を表明している。
る」が優勢となっている。14日付現地紙が報じている。
 同件の審理は、前検察庁長官のロドリゴ・ジャノー氏からの訴訟に基づいて行われている。
 ジャノー氏は、連邦警察がラヴァ・ジャット作戦などで、メンサロン事件の主犯でもあったマルコス・ヴァレーリオ被告らと報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)をまとめたことに対し、「司法取引締結の権限は検察庁のみに認められている」と主張していた。
 だが、この日の報告官をつとめたマルコ・アウレーリオ判事は、警察側の権限を認める見解を見せ、ジャノー氏の主張に反対した。
 13日現在、アウレーリオ判事に対して反対の見解を示したのは、エジソン・ファキン判事一人だけだった。同判事はラヴァ・ジャット作戦の報告官もつとめている。
 13日に票を投じた他の判事(アレッシャンドレ・デ・モラエス、ローザ・ウェベル、ルイス・フクス、ジアス・トフォリ、ルイス・アルベルト・バローゾの5人)はアウレーリオ判事の見解に賛同した。
 だが、警察が司法取引をまとめる際の検察側の関与の程度の解釈は、各判事で異なっている。モラエス判事の場合は「検察庁が同意していれば、減刑などの内容を提示できる」であり、ローザ、フクス、バローゾの3判事は「検察側が了承していれば、警察は司法取引をまとめることができる」と解釈している。
 また、トフォリ判事は「警察は単独で司法取引を締結することができ、検察側の同意を得ずにその旨を捜査の担当判事に報告し、承認を得ることができる」とした。ただし、警察には「減刑の内容や罰金額などの交渉権はない」とした。
 この日の裁判は、ラケル・ドッジ検察庁長官も立ち会って行われた。同長官も前長官同様、ヒエラルキーにこだわっており、警察側に証拠収集権や供述を取る権利を認めつつも、デラソン締結の権限は検察庁に限定するよう求めたが、判事の意見はそれとは異なった。
 フェルナンド・セゴヴィア連邦警察総監は、「警察側がせっかく入念に調べた証拠などが検察の鶴の一声で却下されたり、捜査そのものが中止されたりする可能性があるならば、警察の権限を拡大した方が良い」との見解を表明している。