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大耳小耳

 俳誌『蜂鳥』(富重久子発行人)339号が発行された。《皇孫の婚約発表すみれ咲く》(藤井美智子)には溢れる敬意、《余生をば柳の如くたおやかに》(同)という作品にはしなやかな感性がほとばしる。《立ち話腰を折らるる春の風邪》(山岡秋雄)には思わず、はっくしょん! 《ふえるとも減らぬチリリカ畑を打つ》(山根敦枝)を読み、ピエロ下議のことかと思ったら、雑草ハマスゲ(学名Cyperus rotundus、俗称「チリリカ」)だった。《同航の友は黄泉路へ墓参り》(林とみ代)。黄泉路での「同航の友」になるのは、まだまだ早いですぞ?! 《掃苔や漢字入れたき夫の碑銘》(馬場園かね)に共感する未亡人は多数いるでは?