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《ブラジル》負債抱える家庭62%に=26%は債務不履行の状態

 全国財・サービス・観光商業連合(CNC)が5日、負債を抱えて越年した家庭は62・2%あり、前年の59%より増えたと発表したと同日付現地紙サイトが報じた。
 負債を抱えて越年した家庭の76・7%は、クレジットカードの利用者だ。クレジットカードは、現金を持ち歩きたくない時や当座の金がない時の買物には便利だが、使った後に支払えなくなる例も後を絶たない。また、分割払いの振込用紙を抱え込んでいる人や車のローンが残っている人なども、負債者となる。前者は負債を抱える家庭の17・5%、後者も10・9%に及ぶ。
 他方、負債の返済や電気代などの料金の支払が期日を越えてしまった債務不履行は、全世帯の25・7%に及び、16年末現在の24%より増えた。また、債務不履行となった上、債務返済や料金支払いの術がないという世帯も9・7%あり、前年の9・1%を上回っている。
 とても大きな負債を抱えていると答えた家庭は14・6%で、16年末と同じ数字だったが、債務の返済や料金の支払までに要する平均日数は64・3日で、前年度の63・8日より延びた。
 なお、12月末の数字を11月末の数字と比べると、負債を抱える家庭の割合は、62・2%で変化がなかった。ただ、この数字は5カ月連続で拡大し続けていた事を考えると、負債を抱える家庭の拡大にブレーキがかかり始めたといえる。また、債務不履行世帯は25・8%から25・7%に微減。債務不履行であり、債務返済や料金支払いの術がない世帯も10・1%から9・7%に減っており、各家庭の経済状況が少しずつ好転している様子が窺われる。
 ただ、12月31日付エスタード紙によると、C、Dクラスは経済が好転しているとの実感がなく、Cクラスで負債を抱える人は76%、種々の料金を払うお金がないという人も45%いた。Cクラスの失業者は25%に達し、生活の質が落ちたという人も8%いた。経済危機前より出費を抑えている人は、一部同意も含めると88%に上るが、それでもなお、ローンや家賃が払えないという人が5%いた。