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シコ・ブアルキ公演でルーラ元大統領への声援=24日の裁判へのエール

 ブラジル音楽界の大御所、シコ・ブアルキ(73)が4日、リオで行われたコンサート終盤で、今年の大統領選出馬の命運のかかる裁判を24日に抱えているルーラ元大統領へエールを送る見せ場を作った。
 シコは現在、昨年に11月ぶりに発表したアルバム「カラヴァナス」に伴うツアーを行っている最中だ。
 4日のコンサートは彼の地元でもあるリオ市のヴィーヴォ・リオで行われ、その終盤に「フォーラ・テメル(テメル、出て行け)」とテメル大統領の退任を煽る呼びかけを行ったところ、それがすぐに、「オーレー、オレ、オレ、オラー! ルーラ、ルーラ!」と、ルーラ氏を励ます合唱に変わって行った。
 観客たちはコンサートが終わり、会場内の電気がついてからも、「オーレー、オレ、オレ、オラー! ルーラ、ルーラ!」の合唱を続けた。
 シコは1980年代の労働者党(PT)結党直後からの熱心なペチスタ(労働者党支持者)で、ルーラ氏の後任となったジウマ政権時には、彼の妹のアナ・オランダ氏が文化相を務めたほど、関係が深い。
 さらに、2016年8月のジウマ前大統領の弾劾裁判の際は、ルーラ氏と隣り合わせになって議会に乗り込んで、裁判の行方を終始見つめていたほどで、その蜜月振りをうかがわせていた。
 24日は、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレの第4地域裁で、サンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅を巡る収賄疑惑に関する第2審が行われる。この裁判でも有罪となれば、法規上、ルーラ氏は10月に行われる大統領選への出馬が不可能となる。
 この裁判に関し、シコがどういう行動に出るかは定かではないが、これまでの経緯から、何かしらのことはするのではないかと見られている。
 また、同じく熱心なペチスタで知られる大御所のカエターノ・ヴェローゾの動向も気になるところだ。(5日付ブラジル247サイトより)