1月1日に起きた暴動で死者9人、負傷者14人を出し、その後も2度の暴動が起きている、ゴイアス州のアパレシーダ・デ・ゴイアニア複合刑務所に収監されていたが、昨年11月に脱走、リオ州に身を潜めていたゴイアス州の犯罪組織首領が、7日にリオ州カーボ・フリオで捕まった。
リオ州に本拠を置く犯罪組織、コマンド・ヴェルメーリョ(CV)のメンバーで、ゴイアス州の首領の一人、ステファン・デ・ソウザ・ヴィエイラことBH(34)は、昨年11月に高級車で刑務所を脱走した。BHは脱走のために10万レアルを支払ったといわれ、リオ州内で贅沢な暮らしをしていたが、妻と共にブージオス市に遊びに行き、帰ってきたところで警察に逮捕された。
BHは警官の姿に戸惑いつつ、CVのメンバーである事を否定したが、警察は動かぬ証拠を持っており、逮捕に踏み切ったという。逮捕時のBHは、高級住宅地の高級住宅に住み、車庫には高級車、金庫には7千レアルの現金があった。また、機関銃や液体状の麻薬なども同時に押収された。
BHの身柄は7日の内にゴイアニアに移されたが、当局は、1月1日から続いた3回の暴動との直接的な関係はないと見ている。
BHは殺人、窃盗、銃や弾の不法所持、犯罪組織形成、麻薬密売などで服役中だったが脱走。市警によると、BHは少なくとも10件の殺人事件の捜査対象だという。
BHにとり、カーボ・フリオは子供の時からよく知る場所の一つで、知り合いもいるために、隠れ家に選ばれた。
BHはカーボ・フリオでも麻薬の売買などを行う一方、ゴイアス州のCVのメンバーにも影響力を行使していたと見られている。
BHは最初、殺人などで26年の刑を言い渡されたが、既に11年間刑務所にいたため、昼間の外出が許されるセミアベルトに移る資格を持っていた。
しかし、2014年に別の罪状で14年の刑が言い渡され、昼間も外出できないレジメ・フェッシャードでの服役が続いていた。
BHは3年後の17年8月に、セミアベルトへの移行を要請したが、拒否されたため、高等裁に上告。この要請が認められてセミアベルトとなった初日に、迎えに来た高級車に乗って脱走した。この事件では刑務所職員3人が更迭されている。
本人は、見つからないよう、細心の注意を払っていたというが、贅沢な暮らしぶりが人目を引いたのか、再び刑務所に舞い戻る事にあいなった。BHが使っていた高級車はリオ州内でも著名な麻薬密売者の妻の名義で購入されており、BHとリオのCVとの関係の強さを物語っている。(8、9日付G1サイトより)