オザスコ日伯文化体育協会(ACENBO、荒木進会長)は1月1日に同会館で拝賀式を行い、約30人が参集した。57年続く恒例行事で、参加者らは新年の挨拶を交わすとともに、1年の安寧を祈った。
拝賀式は午前10時に日伯両国歌の斉唱で始まった。聖南西柔道連盟の高ネルソン代表が乾杯の音頭を取り、日本酒と婦人会お手製のお雑煮と振舞われた。
各運動部の部長、轟太鼓のリーダー、日本語学校校長らが集まり、およそ1時間の拝賀式は賑やかなうちに閉式。その後、野球部、バトミントン部等は初稽古を行った。
大瀧多喜夫渉外理事は「出席した70歳以上は3人のみでほとんどが3、4世の若い世代で活気がある。日語学校の生徒数も増加し、新校舎建設の計画もある」と語り、「今年もよい年にしていきたい」と結んだ。
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「拝賀式」とは、元旦に全国の学校で職員生徒が参集し、本来は天皇・皇后両陛下の御真影を拝し、国歌を斉唱した戦前の行事。オザスコ日伯文化体育協会の拝賀式では、戦後にも関わらず教育勅語が読み上げられていた時期もあったとか。大瀧渉外理事は「新年会のようなもので御真影は飾らないけれど、両国歌を歌って、両国旗を掲げる」という。サンパウロ市文協は昨年から新年会を、元旦でなく最初の週末に移した。オザスコのように、今でも1月1日に式を行なっている団体は珍しいかも。参加した地域の若者たちによってこの先も引き継がれていく?