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ブラジル地理統計院=今年の農業生産予想を上方修正=それでも昨年比では6.8%減

広大な国土を持つブラジルは、農業が主要産業だ(参考画像・Orlando Kissner/ANPr)

広大な国土を持つブラジルは、農業が主要産業だ(参考画像・Orlando Kissner/ANPr)

 ブラジル地理統計院(IBGE)が11日、今年の穀物、豆類および油糧種子の生産量は2億2430万トンとなる見込みと発表した。
 この数字は、昨年12月の雨量が増えた事を加味して、昨年11月に発表した2億1950万トンとの予想を2・2%上方修正したものだ。それでも、2017年が記録的な豊作(2億4060万トン)だったため、昨年の実績と比べると6・8%減となる。
 IBGEが11月に発表した時点の農産物生産量は、少雨の時期が長引き、作付けが遅れた事を反映し、かなり低めに想定されたが、12月の降水量が11月の時点での予想を上回ったため、米と大豆、トウモロコシの作付面積予想と収量予想が共に上方修正された。
 米と大豆、トウモロコシは、穀物や豆類、油糧種子の生産量全体の約95%を占める。今回発表された推定生産量は、大豆1億1230万トン、米1170万トン、トウモロコシが2660万トンと5790万トンの計8450万トンとなっている。
 5大産物の中で減産が予想されているのは三つで、米(籾)はマイナス5・9%、トウモロコシ(第1期)はマイナス14・4%、大豆(生)はマイナス2・4%と見込まれている。生産量増加と見られているのは、綿花の4・7%とトウモロコシ(第2期)の5・0%だ。
 なお、17年の生産量2億4060万トンは、前年比で5480万トン(29・5%)の増産となったが、昨年11月に発表された2億4190万トンという予想を0・5%下回った。なお、17年の作付面積は6120万ヘクタールで、前年比7・2%増となった。
 米と大豆、トウモロコシは、17年の生産量の94・4%、作付面積の87・9%を占めた。米の収量は前年比で17・2%、作付面積は同4・3%増えた。大豆は、収量が19・4%、作付面積が2・2%増加。トウモロコシは収量で55・2%、作付面積で19・3%増を記録した。
 州別の生産量トップは、全体の26・3%を占めたマット・グロッソ州で、以下、パラナ州が17・3%、リオ・グランデ・ド・スル州が14・7%で続いている。(11日付アジェンシア・ブラジルより)