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視覚障害者の文教アクセス支援=マナウスで草の根協力

後藤総領事とノーヴォ文化局長の間で署名が行われた(提供写真)

後藤総領事とノーヴォ文化局長の間で署名が行われた(提供写真)

 在マナウス日本国総領事館(後藤修二総領事)は、アマゾナス州文化開発機構(AADC)との間で、草の根文化無償資金協力案件「アマゾナス州視聴覚障害者の文化・教育アクセス促進機材整備計画」の贈与契約署名式を11日、アマゾナス劇場エントランスホールで開催した。
 署名式には、後藤総領事、デニルソ・ノーヴォ同州文化局長、アナ・パトリシア・クヴェロ・ヴェローゾ同機構理事長をはじめ、約30人の関係者が出席した。
 本案件では、8万3千米ドルが供与され、視聴覚障害者の文化的・教育的機会の不平等改善のため、同州点字図書館に点字書籍・オーディオ書籍作成用機材並びに点字・音楽・パソコン各講座用機材を整備する。
 そのほか、同劇場の一室を同時手話通訳ブースに改修し、同時手話通訳・字幕投影・音声ガイドシステムが整備され、同文化局障害者支援課には手話話者養成用機材も整備される。
 挨拶した後藤総領事は「我が国として当地域における視聴覚障害者の文教アクセスの向上に貢献できることは誠に喜ばしく誇りに思う」と語り、「本事業を通じて日本とアマゾナス州の関係が益々緊密になれば」として期待を込めた。
 ノーヴォ文化局長は「視聴覚障害者の文化教育面での包摂向上を図る、大変に意義深い事業」として、日本政府からの支援に謝意を述べた上で、「州民の文教面での福利厚生の伸張に向け前進を開始する日となった。我々は熱意と誠意をもって本件計画を執行し、この支援をしっかりと活用させて頂く」と誓いを立てた。