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《ブラジル》GDPのさきがけとなるIBC―br指数が3カ月連続で上昇を記録=昨年GDPは1%超成長か

クリチーバ市の市営市場(参考画像・Daniel Castellano/SMCS)

クリチーバ市の市営市場(参考画像・Daniel Castellano/SMCS)

 昨年11月の経済活動指数(IBC―br)は137・34ポイントとブラジル中銀が15日に発表した。同月は前月比0・49%上昇、前年同月比2・82%と16日付伯字各紙が報じた。
 この指数は月ごとの傾向の誤差を修正したもの。11月の前月比上昇は、9月から引き続き3カ月連続となった。
 IBC―brは、国内総生産(GDP)に先行して出され、GDP動向の先読みとなる。17年1月から11月までのIBC―brは累積で0・97%となったことで17年のGDP成長率は1%台に落ち着く事が有力だ。17年全体の正式な指数は12月の指数が出てからの発表となる。
 投資顧問会社イカトゥ・ヴァングアルダ社の主席エコノミスト、ロドリゴ・メロ氏は、「IBC―brはこの数カ月予想以上の伸び。この勢いが続けば、今年18年のGDP成長率は3%近くにもなるだろう。不況に入る前から、設備投資は大きく下がった。その値が基準になるから、設備投資が回復した分、上昇幅が少し大きめに出ているという一面もある」とした。
 今年の大統領選に加え、未だ社会保障改革の行方も不透明な今、元中銀国際部長のアレシャンドレ・シュウォーツマン氏も、「望まれているほどのスピードではないが、経済成長の傾向が見えているのは確かだ。政治の先行き不透明感は無視できない」としている。