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次期サンパウロ州知事=どうする? アウキミン=現副知事とドリアらの板挟み

 ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)は10月の州知事選に関し、後継者にPSDBの候補を推すか、現副知事のマルシオ・フランサ氏(ブラジル社会党・PSB)を推すかで決めかねていると16日付現地紙が報じている。
 同知事は15日、サンパウロ市で民芸工芸国際展示会の開会式に参加した際、取材陣から10月のサンパウロ州知事選のことについて質問を受けた。アウキミン氏は「わが党はまだどうするか決めていない。党大会を待ってくれ」と答えるにとどまった。
 PSDB党大会は3月8日に行なわれ、そこで大統領選やサンパウロ州知事選への党公認候補が決まる。党首アウキミン氏は大統領選立候補がほぼ決まりと見られているが、サンパウロ州知事の候補をめぐり現在問題が起きている。
 アウキミン氏は、フランサ副知事との関係が非常に良好であり、「後継者」として前向きにとらえていた。以前、アウキミン氏が今回の大統領選でPSDB公認が得られなかった場合、フランサ氏を伝手にPSBに移籍して出馬かとメディアから推測されたほどだ。
 だが、アウキミン氏の思惑とは異なり、1998年以来、サンパウロ州知事の座を守り続けている党としては、他党に渡すのは受け入れがたい。今回のサンパウロ州知事選では既に5候補が名乗り出ている。その中には元サンパウロ州知事のジョゼ・セーラ氏やジョアン・ドリア・サンパウロ市市長も含まれている。特にドリア氏は希望していた大統領選出馬を断念して、サンパウロ州知事選出馬に切り替えた経緯がある。
 一方、フランサ氏は既に知事選への準備を進めており、共和党(PR)の支持を取り付けたことを既に発表した。フランサ氏は「既にアウキミン氏には認められている」と主張し、仮にPSDBが同氏を支持しなかった場合、「サンパウロ州政府からPSDB勢を締め出す」との強気の発言までしている。