ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル・女子バレー》性転換手術を受けた女子選手ティファニーと、ブラジル女子代表のエース、タンダラが対決=共に31得点の活躍。試合はタンダラに軍配

《ブラジル・女子バレー》性転換手術を受けた女子選手ティファニーと、ブラジル女子代表のエース、タンダラが対決=共に31得点の活躍。試合はタンダラに軍配

ブラジル女子バレーのエース、タンダラ(中央・João Pires/Fotojump)

ブラジル女子バレーのエース、タンダラ(中央・João Pires/Fotojump)

 【既報関連】ブラジル女子バレー、スーペルリーガ第7節、バレー・ネスレ対バレー・バウルーの一戦が2日夜にサンパウロの西隣、オザスコ市で行われた。
 この一戦はネスレのエース、ブラジル女子代表のタンダラ・カイシェッタと、男性から女性に性転換手術をした、バウルーのエース、ティファニーの直接対決として注目を集めた。
 2人は両チームのポイントゲッターとして、31得点ずつを挙げ、大いに本領を発揮したが、最終的にチームとして勝利を手にしたのはネスレだった。(セットカウント3―2)
 直前の試合で1試合最多得点記録をティファニーに更新されていたタンダラは、試合後に率直な胸の内を明かした。
 「私は、彼女が性同一障害に苦しみ、性転換手術を受けたこと、その他全てのこれまでの彼女の人生を尊重する。だけど、私は彼女が女子選手としてスーペルリーガでプレーすることに賛成できない。33歳の彼女の身体は、30歳で性転換手術を受けるまで男性として発育してきた。彼女が意図した訳ではないし、望んだわけでもない。しかし、彼女が他の女子選手に比べてアドバンテージを手にしているのは明らか」だという。
 タンダラはまた、「私の身近な人にも性的少数者(LGBT)はいる。くれぐれも私のことを、『性的少数者差別主義者』なんて決めつけないで欲しい」と語った。
 タンダラは、偏見や思い込みによるものではなく、医師や専門家に意見を求めた上で自分の意見を決めたとしている。
 一方、試合中はネット越しにタンダラと談笑するシーンも見られたティファニーは、この議論には慣れっこといったようで、「自分が女子バレーで競技する事が禁止されたら何か別の職業を探すだけ」と冷静に語った。(3日付エスタード紙などより)