ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)の「1月度代表者会議」が、1日に文協ビル内の県連会議室で行われた。同会議では2005年度の第8回日本祭りでの未払い金支払い請求についての説明があった。また、今年度の日本祭りに各県の特産品紹介ブースを出す日本貿易振興機構(JETRO)が県人会に協力を呼びかけた。
06年、会場業者エキスポ・スター社から05年度の第8回日本祭りの会場設営に関する未払い金21万レの支払いを求める訴訟が起こされた。
同件は約5年前に最高裁にまで持ち込まれ、支払額は2万3千レとなった。当時の2万3千レは現在では約10万7千レにもなると推測されている。
山田会長は「ずっと引きずり続けてきた問題だが、今年は110周年という区切りの良い年でもある。日本祭りのこれからのために、ここで打ち切りたい」と語った。
林弁護士は相手側が最高裁まで行ったことで、支払い額が決定されつつあることを報告。「支払い期間を延ばしているのではなく、価格を決定している段階。支払い準備を整えておいてほしい」と呼びかけた。
次にJETROサンパウロ事務所の大久保敦所長と山本裕也さんが、日本祭りに出展予定の特産品ブースに関し、県人会への協力を要請した。
同ブースでは47品目を目標に各県の特産品試食を行い、一品につき100人のアンケートをとる。試食者の評価が良ければJETROがブラジル市場で売込支援をする。
3月中旬から山本さんが日本の6都市でブラジル食品セミナー及び貿易相談会を行い、関心のある企業はブラジルの県人会と連絡を取り、県人会に郵便で商品を送る。
山田会長は「県人会と母県企業が連絡を取り合うことで新しい母県との交流の形が生まれるのでは」と期待した。
その後、「県連活性化」の議題では、沖縄県人会の島袋栄喜会長から県連の使命や活性化に向けた活動が発表された。
収支報告では11月度が収入2万2280・42レ、支出が16万1439・41レ。12月度はそれぞれ26万5842レ、30万7603・40レとなった。ブラジル日本移民110周年への寄付のため、日本祭り基金から6万レを借り入れての報告となった。
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県連代表者会議では、「活性化具体案」が発表された。例えば「県人会会長向けの日本語授業」「日本祭りの広報の強化」「県連サイトの改善」「青年、青年会向けの活動を作り参加を増やす」が挙げられた。日語授業案を発表した谷口ジョゼー和歌山県人会が、「県人会の会長には日本とのやり取りが欠かせない。言葉の制限があってはダメ。鳥は一翼では飛べない」と熱弁すると拍手が起こった。世代交代は進めたい。だが若い世代が会長になると、どうしても日本語力が弱くなる。難しいジレンマだ。「若い会長に日本語の授業を」というアイデアは、実はかなり現実的な線かも。