【既報関連】6日に行われた最高裁第1小法廷での審理で、2審後の実刑適用開始が妥当と判断されたジョアン・ロドリゲス下議(社会民主党・PSD)が、8日朝、大サンパウロ市圏のグアルーリョス国際空港で逮捕されたと8日付現地紙サイトが報じた。
ロドリゲス氏は、サンタカタリーナ州ピニャウジーニョ市の市長代行を務めた1999年に許可した入札での不正が摘発され、同州シャペコー市長だった2009年に、第4連邦地域裁(TRF4)から5年3カ月の実刑判決(昼間外出が許されるセミ・アベルト)を受けた。同氏は高等裁にも上告したが、2011年に下議に就任した事もあり、上告は最高裁が扱う事になった。
同下議に関する容疑は既に時効を迎える時期に入っていたが、最高裁第1小法廷は6日、上告を棄却。この時点でいつでも服役開始となりうる状態に置かれた。
上告棄却の判決が出た時、同下議は家族と共に米国旅行中だったが、判決内容を知らされると、帰りの便の行先をパラグアイに変更した。
これを知った連警は、アレシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事に、同下議の不正は12日に時効になる可能性ありと警告し、同下議の名前を国際警察の指名手配者リストに掲載するよう要請。同判事は7日にリスト掲載と同下議の即時逮捕を認めた。
同下議は7日朝、米国のオーランドからパラグアイのアスンシオン行きの飛行機に搭乗。そこからシャペコーまでは車で戻り、9日に警察に出頭する予定だったという。
だが、連警はアスンシオン空港で、同下議の名前が国際警察のリストに掲載された事を通達。これによって同国入国は不能となり、8日朝、グアルーリョス空港に着く便で帰国し、正式に逮捕となった。
同下議はまだ判決を不服としており、パラグアイ行きは「報道陣に囲まれるのを避けるため」と説明した。また、秘書を通じて、再抗告する意向を表明すると共に、「20年もこの件で悩まされてきた。望み通りの展開とはならなかったが、判決内容が見直される事を信じつつ刑に服す」との文書を発表した。同下議はブラジリアに移送後、9日から刑に服す事になるが、下院ではまだ、同下議の処遇については何も話し合われていない。