世間の目は現在もっぱら、連邦政府によるリオ州直接統治に注がれているが、その間に10月選挙への動きも着々と進んでいる。20日付現地紙によると、今回の選挙で知事職を狙うサンパウロ州のマルシオ・フランサ副知事は、その副知事候補として、セウソ・ルッソマノ下議を迎えたいと考えている。ルッソマノ氏は元テレビ司会者で知名度が高く、12年、16年のサンパウロ市市長選では選挙直前まで支持率1位を記録しながら、土壇場で3位に甘んじてきたおなじみの人。知名度ならフランサ氏よりも高い。彼の知名度で、自分のシャッパ(連記式候補者名簿)に勢いをつけたいのかもしれないが、彼の政治的な役割は?
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19日に社会保障制度改革に反対するストが一部で行われたことは昨日付でも報じた。サンパウロ大都市圏で最も影響が大きかったのは、サントアンドレ市とグアルーリョス市でのバスの運行中止だった。運転手のストにより、前者で5万人、後者で6万6千人、合わせて11万6千人が被害を被った。また、サンパウロ市のコンゴーニャス空港でも組合員の一部がストを決行し、サンパウロ市やオザスコ市でも銀行の窓口が閉鎖される事態が起こった。社会保障改革が断念されたことで、こうしたストもしばらくはなさそうか。
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2017年にサンベルナルド・ド・カンポで未成年の少年の額に「私は泥棒です」との刺青を入れた刺青職人と隣人の大工に対し、サンパウロ州地裁が禁固刑の実刑判決を下した。少年は薬物中毒状態で被告らの住むアパートに入り込み、自転車に触ったところ、泥棒と決め付けられ、罰として一方的に刺青を彫られた。少年は薬物中毒の治療を受ける傍ら、刺青除去手術も受けたが、刺青はまだ完全には消えていないという。
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