ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)が大統領選における政見放送の時間確保のため、セントロン系の政党はもちろん、あわよくばテメル大統領の民主運動(MDB)との連立も狙っていると、4日付現地紙が報じている。
現在、アウキミン氏が大統領選の政見放送で獲得している時間は21%で、これは現在予想される出馬予定候補の中では最も多い。これは、現時点で既に、社会民主党(PSD)とブラジル労働党(PTB)から連立の約束を取り付けているためだ。
党首発言などからいくと、社会大衆党(PPS)と緑の党(PV)の支持取り付けも、かなり確実と見られている。この2党を加えれば、全政党の持ち時間の24%を獲得することになる。
アウキミン氏は、さらに勢力を獲得すべく、積極的に動いている。狙っているのは、テメル連立政権を支える「セントロン」と呼ばれる中道右派政党たちだ。現時点で交渉しているのは、連帯(SD)、社会秩序共和党(PROS)、ブラジル共和党(PRB)とされ、この3党の支持が取り付けられれば、合計で33%の支持となる。
だが、この3党は現在、民主党(DEM)から出馬予定のロドリゴ・マイア下院議長とも交渉中で、綱引き状態となっている。
また、共和党(PR)とキリスト教社会党(PSC)にも声をかけているが、この2党はPSCのパウロ・ラベロ氏を推すものと見られている。
さらにPSDBには、もう一つ奥の手がある。それはテメル大統領の民主運動(MDB)を連立につけることだ。
MDBは現在、独自で候補を出すことを模索中だ。同党候補としては、テメル大統領自身の再選か、PSDの支持取り付けが絶望視されているのに出馬希望のエンリケ・メイレレス財相の移籍による出馬がささやかれている。
そこでPSDBは、メイレレス氏をアウキミン氏の副候補とすることでMDBを味方につけようとしているという。
現に、PSDBの親玉、カルドーゾ元大統領は2日にメイレレス氏と直接会談を行っている。エスタード紙は、その目的はこの連立のためだと見ている。
もし実現すれば、MDBの持ち時間は12%と豊富にあるため、アウキミン氏は大統領選をかなり有利に進められることになる。
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