「国際女性デー」を前に、6~7日付現地サイトが、女性に関する様々なデータを掲載している。1904年3月8日に米国ニューヨークでの婦人参政権要求デモ以降、女性への差別撤退と女性の地位向上を訴える運動が続き、国際婦人年(1975年)からは、3月8日が「女性の十全かつ平等な社会参加の環境を整備するよう呼びかける日」と決められた。
だが、ブラジルの現状を見る限り、十全かつ平等な社会参加の環境整備はまだまだ遠い。
一例は、大卒以上の女性は男性より多いのに、役職者に占める女性の割合は40%にも満たない事だ。地理統計院の全国家庭サンプル調査では、2016年に役職者に占めた女性の割合は37・8%で、前年の39%や2013年の40・1%より低下した。
給与格差も大きく、全職種、全学歴で女性の給与は男性より少ない。学歴で見ると、小中学校中退者が21・22%少なかった以外は、どの学歴も40・77~43・53%少ない。農業での差は1%強だが、司法関係や観光業は52・73%減と46・16%減など、極端な差が見られる職種もあり、給与が男性より3割以上少ない職種や職責も多数ある。
女性の方が多いのは、家事や家族の世話に要する時間だ。女性の家事労働時間の全国平均は週18・1時間で、男性の10・5時間と比べ、7時間以上長い。家事労働時間は肌の色や地域の差もあり、黒人や褐色の女性の平均は18・6時間、白人女性の平均は17・7時間。北東部の女性は19時間、中西部の女性は16・7時間だった。
男性は、肌の色による差は12分と僅か。地域別では北東部10・5時間、中西部9・6時間と差があるが、いずれも女性より少ない。
一方、15年の場合、女性が家長という世帯は2900万世帯(子供なし310万世帯、子供あり68万世帯、伴侶なし1910万世帯)で、2001年の倍以上に増えた。北東部は42・9%、南部では36・9%の世帯がこの条件に当たる。
また、17年の殺人の犠牲者は4473人で1日平均12人。この数字は16年の4201人より6・5%増えたが、女性故に殺された例は、812人が946人にと16・5%も増えている。
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