農地占拠運動(MTS)に所属する500人ほどの活動家が8日朝、リオ市の北側に隣接するドゥケ・デ・カシアス市で、ブラジル最大手メディア企業グループの基幹会社オ・グローボ紙の印刷所を占拠したと、8、9日付現地各紙・サイトが報じた。
10台ものバスで乗りつけた活動家たちの中には、大型ナイフで武装した者もいた。活動家たちは、建物の外壁や家財道具にペンキで政治的メッセージやスローガンを書きこんだ他、同社の社名を刻んだ塔への放火も試みた。一団は30分ほどで散会し、同紙社員にケガ人はなかった。
グローボ社は、今回の襲撃事件を「報道の自由」を侵害する行為と非難する声明を出した。
グローボ社は、ブラジル・ラジオ・テレビ放送協会(Abert)、全国雑誌編集者協会(Aner)、全国新聞協会(ANJ)らと連名で、「『社会的大義を守る』と自称する輩が、マスコミを脅し、襲うことは許容できない。極端な思想に傾く集団が民主主義に反した手法をとっても、マスコミに影響を与える事はない」と発表した。
MSTは3月8日が国際女性デーであることから、土地なし女性の全国闘争行進を計画していたが、これに、青年団体やダム被害者団体、小作農団体などが加わった。
MSTは、リオ・グランデ・ド・ノルテ州ナタールやブラジリア、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレでも抗議行動を行った。
タグ:グローボ