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サンパウロ市=渋滞事情が3年連続で改善=不況やネットの進歩が主因?

交通整理に励むCET職員(Rovena Rosa/Agência Brasil)

交通整理に励むCET職員(Rovena Rosa/Agência Brasil)

 サンパウロ市交通工学公社(CET)によると、17年のサンパウロ市の交通渋滞は、午前のピーク(午前7~10時)も、午後のピーク(午後5~8時)も、16年より少なくなったと、12日現地紙が報じた。
 午前のピーク時の渋滞は、16年の平均81kmから66kmに、午後は16年の109kmから86kmへと、各々、減少した。この数値を、午前が96km、午後が141kmだった14年と比べると、改善の度合いがより明らかとなる。
 14年~17年の市内の車両総数は、788万5千台から860万台へと71万5千台増えたにもかかわらず、渋滞が減ったのはなぜか?
 建築家で都市計画の専門家でもあるフラミニオ・フィッチマン氏は、「不況の影響で交通量は減った。就業者が減れば、移動の必要性も少なくなる」としている。
 ただし、2000年一ケタ年代は、ブラジル経済は好調だったのに、渋滞が減った。地元紙はこの理由を、地下鉄や、パウリスタ都電公社(CPTM)の整備により、公共交通機関の利用が促進されたことや、幹線道路のマルジナル・ピニェイロスでトラック通行制限が行われたことに求めている。
 CETのジョアン・オタヴィアーノ総裁は、「渋滞改善の最大の理由はCETの効率化。我々は違反行為を抑制し、道路の流動性を高めている」と語った。
 フィッチマン氏は、TV電話やネットショッピングの普及が人々の外出の回数を減らし、渋滞解消の役に立っているとしつつも、Uberに代表される個人タクシー配車アプリは渋滞解消への影響は少ないのではないかとの私見を示した。