シングー川で大量の魚の死が記録されたため、パラー州ベロ・モンテ水力発電所がタービンの実証実験を中止した。13日付エスタード紙が報じている。
実験停止を命じた国立再生可能天然資源・環境院(IBAMA)によると、同発電所が2月16~24日と2月25~3月5日にタービンの実験を行ったところ、前者では936匹(395キロ相当)、後者では1072匹(508キロ相当)の魚が死んだという。
これらの魚は、ダムの底でタービンが回転する際に、回転翼に吸い込まれたと見られている。IBAMAによると、初回の実験では魚を保護する方策はとられていなかった。2回目の実験では魚を保護する方策を講じたにも関わらず、大量の魚が死んだために、実験停止を命じたという。
同発電所のタービンは1基だけで、611メガワットの発電が可能だ。この量は、パラー州とマット・グロッソ州の間にあり、250万人に電気を供給しているサンマノエル発電所の電力に相当する。ベロ・モンテ発電所は18基の巨大タービンを備え、2019年初頭に操業開始の予定だけに、実証実験や操業の停止は、今後のエネルギー政策にも大きな影響を及ぼしかねない。
タグ:水力発電