最高裁のディアス・トフォリ判事は27日、2012年に上院議員を罷免されたデモステネス・トーレス氏の選挙出馬無効を解除する判断を下した。これにより同氏が10月の上院議員選に出馬する可能性が出てきた。27、28日付現地紙・サイトが報じている。
デモステネス氏は、ゴイアス州での「ヴェガス作戦」、「モンテカルロ作戦」で、賭博師のカルロス・アウグスト・ラモス氏(通称カルリーニョス・カショエイラ氏)との汚職計画に関与したとして、12年7月に上院議員を罷免されていた。
だが、最高裁第2小法廷は16年10月、デモステネス氏を12年10月に停職とした全国検察委員会(CNMP)の処分を解除した。デモステネス氏の汚職関与を証明するための盗聴は不当な形で行われたため、盗聴記録そのものが無効化されたためだ。
これを受けて、デモステネス氏は上議を罷免されたことを無効にする訴えを起こしていたが、トフォリ判事は27日、罷免取り下げを却下した。だが、同判事は同時に、2027年までの選挙資格剥奪処分を解除する判決も下した。
デモステネス氏は事件後に民主党(DEM)から除名されたが、昨年7月にブラジル労働党(PTB)に加入し、政界復帰を目指していた。