どこもルーラ氏の話題で一色だった先週末。そんな陰で、16年8月に大統領を罷免されたジウマ氏が政界復帰に動いているという話も浮上している。それはジウマ氏が、自身の有権者としての登録をリオ・グランデ・ド・スル州から郷里でもあるミナス・ジェライス州に移したことが明らかになったためで、同州の上院議員選出馬が有力視されている。罷免の際に政治生命を断たれなかったことを生かした形だが、同州で上議といえば、14年に大統領選を争ったアエシオ・ネーヴェス氏がいる。「もしかして大統領選、再現か?」とも思えるが、アエシオ氏の今回の上院選出馬は、JBSショックの影響で微妙だとか。4年でこうも変わるとは。
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その一方、ルーラ氏を逮捕し終わった連邦警察からある失言が洩れて問題となっている。発言の主は連警でサンパウロ州の財政犯罪を担当しているミウトン・フォルナゼン・ジュニオル警部で、ネット上で「ルーラの後は、テメル、アエシオ、アウキミンが逮捕される番だ」と発言したことで、連警内部でも同警部を咎める動きが起こっている。犯罪を犯した政治家を容赦なく罰して欲しい気持ちは国民も同じだが、立場をわきまえた言動を願いたいものだ。
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7日にパラナ州連邦警察で服役を開始したルーラ氏が、8日には早速、熱狂的なファンとして知られるコリンチャンスのサンパウロ州選手権決勝を、収監されている部屋に設置されたテレビで観戦したとか。しかも、チームは逆転で優勝を飾ったのだから、喜びもひとしおだったろう。どうして監獄入りしても特別待遇になるのかは疑問だが。