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ブラジルサッカー=ブラジル全国選手権(ブラジレイロン)が開幕=今年の有力チームを占う

 サッカーブラジル全国選手権1部リーグ(セリエA)が14日に開幕する。W杯が行われる関係で、開幕が例年より1カ月繰り上がった今年のブラジレイロンについて、ブラジルのメディアがどう予想しているかを見てみよう。

 ブラジルのスポーツ・メディアの大半は、「今年のブラジル王者の座は、コリンチャンス、グレミオ、クルゼイロ、パルメイラスの4強を中心に争われる」と予想している。

 昨年優勝のコリンチャンスは、得点王に輝いたセンター・フォワードのジョーや左サイドバックのギリェルメ・アラナが移籍で退団し、今年は苦しむと見られていたが、特定のセンターフォワードをあえて配置しない4-2-4-0フォーメーションを駆使して、先日終了したサンパウロ州選手権では2年連続の優勝を果たした。同時進行で行われている、南米クラブチーム最強の座を争うリベルタドーレス杯でもグループリーグで首位など、安定感は抜群だ。ブラジル代表のチッチ監督がチームを率いていた時の助監督だったファビオ・カリーリ監督が昨年築いたチームのベースは揺らいでいない。
 また、昨年リベルタドーレス杯を制覇し、南米一に輝いたグレミオは、攻撃の軸のルアン、中盤の要のアルトゥール、守備の柱ジェロメルが今年も健在。リベルタドーレス杯の2連覇も視野においており、ブラジレイロンでの優勝も十分に考えられる。
 4強の中では地味だが、昨年ブラジル杯を制覇したクルゼイロも地力のあるチームだ。元ブラジル代表監督のマノ・メネゼス監督を中心に、代表クラスの選手はいないが、堅実な守りを支えとして、国内ではトップクラスの司令塔のチアゴ・ネーヴェス(元ベガルタ仙台)が試合を作る。かつてブラジル代表センター・フォワード、フレッジがミナス・ジェライス州選手権で大怪我をし、今年は戦線に復帰できない可能性が濃厚だが、チーム力で優勝を目指す。
 他方、昨年の全国選手権2位から大胆な戦力補強を行ったパルメイラスを優勝候補の筆頭に挙げる声も多い。一昨年まではブラジル代表のレギュラー格でもあったMFルーカス・リマがサントスから移籍し、エースのウィング、ドゥドゥや、移籍2年目でブラジルの水にも慣れ、サンパウロ州選手権で得点王になったコロンビア代表FWボルハと3人で構成する攻撃陣は強力だ。守りにも、10年W杯のブラジル代表レギュラーだったフェリペ・メロに、国内トップクラスの右サイドバック、マルコス・ロシャなどの大物が並ぶ陣容は、さながら「国内オールスター」だ。


 この4強に続くのがフラメンゴとサントスか。フラメンゴは「未来の大器」の呼び声高く、今年のリオ州選手権でも結果を出していた17歳のフォワード、ヴィニシウス・ジュニオルの成長に期待がかかる。補強した戦力が本領を発揮できれば一気に優勝も狙える。

 サントスは、21歳の若きエース、ガビゴルが不遇の欧州生活から復帰したが、若い才能の発掘に定評のあるサントスらしく、17歳のフォワード、ロドリゴや、19歳のボランチ、アルトゥール・ゴメスが早くもレギュラーを獲得。彼らヤング・パワーが開花すれば上位進出も夢ではない。(13日付エル・パイス電子版などより)