ブラジル社会党(PSB)は、5月15日までに元最高裁長官のジョアキン・バルボーザ氏の大統領選への出馬表明を行いたいとしている。噂されているマリーナ・シウヴァ氏との連立は「考えていない」と同党党首は語っている。19日付現地紙が報じている。
バルボーザ氏は6日にPSBへの入党を発表したばかりだが、その翌週に行われたダッタフォーリャの大統領選の支持率調査では、ジェラウド・アウキミン氏(民主社会党・PSDB)やシロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)よりも高い、10%の支持を得るなど、政治未経験者と思えぬ高い数字を記録した。
その調査後、巷では、大統領選でバルボーザ氏がマリーナ・シウヴァ氏(REDE)とシャッパを組むのではないか、という説が浮上していた。
マリーナ氏は、支持率調査ではルーラ氏、ジャイール・ボルソナロ氏に次ぐ3番手で、ルーラ氏不出馬なら首位もありえる位置につけている。
しかし、REDE所属の下議数が少ないため、政見放送の時間や政党割当金で苦しんでいる。そのため、政見放送ではREDEの約5倍の時間を持ち、14年の選挙時にマリーナ氏が所属していたPSBと組むという方策に出るのではないか、との憶測が流れたのだ。その場合は「バルボーザ氏の副候補になる可能性もあるのでは」とも言われた。
だがPSB党首のカルロス・シケイラ氏は、「どこから出た話か知らないが、彼女は他党の大統領候補で、私たちはそれを尊重するのみだ」として、連立に興味がないことを示した。
マリーナ氏も18日、「大統領選出馬を諦めるつもりはない」とし、この説を否定している。
PSBは、バルボーザ氏の大統領選出馬表明を5月15日までに行う意向だ。正式発表をその日まで伸ばす理由は、バルボーザ氏がルーラ氏の逮捕、服役に関するコメントを避けたがっているためだという。また、この日からはインターネット上で選挙献金を募ることも出来るようになるため、発表日の方がアピールし易いという。
バルボーザ氏はルーラ政権時に最高裁判事に指名されたが、12年のメンサロン裁判では、報告官としてルーラ氏の労働者党(PT)の政治家を多数断罪している。
シケイラ党首はバルボーザ氏の経済政策にも不安を持っている。バルボーザ氏は経済的なセンスを養うため、元財相のデルフィン・ネット氏や経済学者のエドゥアルド・ジアネッティ氏と実際に会って、経済政策を練っているという。
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