観光名所に来たら、持参した携帯電話で自撮り写真(セルフィー)をパチリ……という光景は、今や万国共通だが、これを危険な場所でやったがために、女性3人が10メートル下の地点まで落下する事故がピアウイ州で発生した。
事故が起こったのは22日。場所はピアウイ州のカステロ・ド・ピアウイ市のシングアラ地区にある古い高架橋だ。ブリチ・ドス・モンテス市につながるこの橋は、電車が通るため、列車通過時に身を避けるための、地元住民が「耳」と呼び習わす小さなコンクリート製のプラットフォームが張り出している。
そこをヴァレリア・アウヴェス・フェレイラさん(22)と、15~16歳の少女2人の計3人が通りかかった。
なんとなく昔の映画で見たようななつかしい風情のあるこの橋で、3人はセルフィーを撮ることを決めたが、ヴァレリアさんは撮る前に橋の外側に張り出したコンクリートの低い塀にひび割れが生じていることに気付き、他の3人にも伝えたが、「写真を撮る位ならだいじょうぶだろう」と考え、その塀の上に上ったという。3人はこの橋をしばしば訪れており、眼下の川の流れを眺めるのが好きだった。3人は事故の前日も、別の友人と4人で同じ場所を訪れて写真を撮っていた。
だが、今回は、携帯電話のカメラのシャッターを押した直後、少女たち3人がいた橋の路肩部分が崩壊。当時、橋の上には8人の人がいたがが、3人だけが10メートル下の林まで落下した。
3人は救助され、いったんカステロ・ド・ピアウイの救急病院に運ばれた後、夜までには190キロ離れた州都テレジーナの病院で手当を受けた。3人はいずれも足などを骨折する重傷を負い手術を受けた。
なお、カステロ・ド・ピアウイ市はこの橋の崩壊について、「この橋は国の管轄だ」として、連邦政府が責任を負うよう求めているという。
なお、橋が崩壊する前日に撮られた少女ら4人の写真は、既に報道を通じて全国的に流れ、有名になっている。(23日付G1サイトより)