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大耳小耳

 日毎叢書企画出版の『楽書クラブ』第42号が4月に刊行された。『雷』(石井かず枝)には60年ほど前、ペレイラ・バレットに住んでいた頃に起きた奇跡が綴られている。母が風呂場を掃除し、蛇口をひねって桶に水を入れ始めたところで、急にお便所に行きたくなり走っていくと、突然大雨になりピカッと光ってもの凄い落雷の音がした。母は「ママイは運が良かったよ。もし風呂場か洗濯場にいたら死んでいたかも。急にそこからもっとも遠いお便所に行きたくなったのは不思議」と言った。「もしも落雷が水道管を通して蛇口に伝わっていたら即死していたに違いない」とも。かず枝さんの家族は、弟が相撲大会に出場したので応援に出かけ、兄と母だけ自宅に残っていた。兄もたまたま鶏舎で作業中。かず枝さんは《雷さん、良い時と場所を選んで落ちてくれて、どうもありがとう!》と感謝。こんな良い話が36編も。関心のある人は同出版(11・3341・2113)まで。