日本ブラジル都道府県人会連合会(山田康夫会長)による日本祭りについての記者会見が17日午前、文協ビル内の県連事務室で行なわれ、山田会長、日本祭りの市川利雄実行委員長、谷口ジョゼ副会長が今年の日本祭りの見所を語った。ブラジル日本移民110周年を迎えた今年、初めてとなる郷土食コーナーでの47全都道府県人会の参加、ギネス記録獲得などが期待されている。
510種類以上の日本料理を提供しないとギネス記録に認定されない。そのため各県人会が平均10種類以上を出す予定で、例年よりバラエティに富んだ食が集まることは間違いない。
食のコーナーは例年以上の混雑が予想されるため、TOYOTA生産方式(TPS)を各県人会で取り入れるなどの対策をし、料理の提供時間を短縮させるそう。
目玉事業となるギネス記録については、「移民110周年という節目は日本祭りや日系社会を見てもらう良い機会。日本のメディアにも、ぜひ取材に来てもらいたい」と語った。ギネス審査の様子は会場で一般来場客向けに放送される予定。
山田会長は「移民110周年の節目だからこそ」と強調し、郷土食コーナーへの全県人会の参加を強く期待していると述べた。「すでに参加申請を出したのは45都道府県」。残りの新潟県人会と京都クラブが参加するよう「県連がサポートしていく」意向だ。
市川実行委員長は日本祭り会場となるサンパウロEXPOセンターの駐車場にスポンサー企業名を入れた18×10メートルの巨大バナーを吊るすなど装飾を豪華にすると説明。「お客さんが見てすぐに『今年は違う』とわかるように華やかにしたい」と語った。
山田会長は「来年19年の日本祭りで東京五輪を盛大に扱うためにも、今から大きく広告する必要がある。日本側と交渉中だが、入り口から見える式典会場の壁に巨大バナーの広告を吊るしたい。バナーであれば100万円程度で製作できる。日本側も広告だけでいいから積極的に参加して欲しい」と期待した。
また各ステージで披露される『芸能』についても、「移民110周年も考慮し、日本の太鼓と北東伯の伝統芸能の共演など2国の融合を考えている」と山田会長。グース外間さんや日本曲を演奏するバンド「アルド」などアルゼンチンやウルグアイの歌手も出演予定だそう。
『第21回日本祭り』は7月20~22日までの3日間、サンパウロEXPOセンターで行なわれる。詳細は日本祭りサイト(http://www.festivaldojapao.com/)まで。
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将来的に日本祭りのスペースが拡大することを見越し、入り口横に文化スペースを設置する。上に漁網のトンネルを張り、来場客が作った作品を飾る予定だ。市川実行委員長は昨年、屋外のテストドライブスペースで行われたTOYOTA車の試乗の参加者が予想より少なかったことに触れ、「今後のことを考え、屋外にも来場者の目が向くようにしたい。テストドライブの場所にも屋台を出すなどお客さんの導線を伸ばす方法はある」との考えを述べた。屋内では入り口すぐの右側に3100平米のブースを作り、池崎商会による「Mini Beauty Fair」を行なう。入り口の前方に式典会場の壁、右側に同「Fair」、左側に企業ブースが並ぶ形だ。華やかに拡大した今年の日本祭り、一日だけでは見て回れなそうだ。