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《ブラジル》石油公社ペトロブラス=今年の第1四半期は約70億レアルの黒字=「業績回復を進める」と総裁

ペドロ・パレンテ総裁(Jose Cruz/Agencia Brasil)

ペドロ・パレンテ総裁(Jose Cruz/Agencia Brasil)

 原油の国際価格が高騰していることで、ブラジルの石油公社ペトロブラス社の業績が上がっており、今年第1四半期の決算は昨年同期比56・4%増となる69億6千万レの黒字を計上したと、9日付現地各紙が報じた。
 これは、四半期決算の結果としては、76億9千万レアルの黒字を計上した13年第1四半期以来の好結果だ。14年に連警のラヴァ・ジャット作戦が発動し、同社に関わる汚職事件が暴露された事で、14年から17年にかけての同社の業績は低迷していた。ペドロ・パレンテ総裁は、「当社はラヴァ・ジャット作戦が始まった時とは全く違う会社だ。この結果と共に、業績回復の流れを推し進めていく」と発言した。
 同総裁はまた、ラヴァ・ジャット作戦や14年の原油価格下落で陥った経営危機から脱するため、収支バランスを改善するためにとった諸政策の効果を強調した。同社は15年以降、176億ドル相当の資産を売却するなどして財政状況改善に努め、15年第3四半期は4023億レアルに達していた赤字も、32・5%減の2707億レアルに縮めている。
 今年の業績が好調であるため、4年ぶりに株主配当金も支払われる見込みだ。配当額は総額6億5220万レアル、一株あたり0・05レアルと見られている。ブラジル政府がこれによって受け取る金額は1億8700万レアルだ。
 パレンテ総裁はまた、「我々は、あくまで慎重姿勢を崩さない」とも語り、未だに多くの負債を抱えていることを自戒する態度を見せた。