ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル連警》プラト・フェイト作戦発動=サンパウロ州の市長らに給食汚職の嫌疑=汚職規模は総額480億円とも

《ブラジル連警》プラト・フェイト作戦発動=サンパウロ州の市長らに給食汚職の嫌疑=汚職規模は総額480億円とも

 ブラジル連邦警察と国庫庁(CGU)は9日、サンパウロ州、パラナ州、バイーア州、連邦直轄区でプラト・フェイト作戦を発動したと9~11日付現地紙・サイトが報じた。
 同作戦は、学校給食供給業者と、サンパウロ州内各市の市長、元市長、市議、公務員、私企業関係者ら合計85人が関わる不正を摘発したもので、合計154件の家宅捜索令状が執行された。
 罪状には不正入札、犯罪組織形成、贈賄、収賄などが並び、量刑は禁固1~12年の幅がある。
 「各企業家は、ロビイストを使って市長に接近し、賄賂で買収。市の公立学校への給食供給の外にも、学用品、制服などの納入取引を行う業者選定入札の時にてごころを加え、指定業者が落札するように仕向けた」というのが、連警の想定する犯罪の基本スキームだ。
 CGUと連警によると、サンパウロ州内の市と業者間の契約では、計65件、総額16億レアル(およそ480億円)に上る不正が行われた可能性があるという。
 現職市長に嫌疑がかかっているのは、バルエリ、エンブー・ダス・アルテス、マウアー、カコンデ、コスモポリス、オランブラ、オルトランジア、ラランジャル・パウリスタ、モジ・グアス、モンガグア、パウリニア、ピラスヌンガ、レジストロの13市で、元市長に嫌疑がかかっているのはアグアス・デ・リンドイア、ピラスヌンガ、マウアー、マイリンケの4市だ。
 9日の作戦では、モンガグア市のアルトゥール・プロシーダ市長(民主社会党・PSDB)とマウアー市の政治家2人が逮捕された。プロシーダ市長は460万レアルと21万7千ドルの現金を、マウアー市の二人も58万7千レアル、8万7千レアルの現金を押収された。
 1999年、2000年に〃学校給食マフィア〃と呼ばれて有名になった業者が、今回のプラト・フェイト作戦で暴かれた不正の裏側でも暗躍していたと連警は指摘している。