ブラジル日本商工会議所(松永愛一郎回会頭)による『4月度定例昼食会』が20日、サンパウロ市内のホテルで行われた。今回の特別ゲストは元農務大臣でブラジルトウモロコシ生産者協会(ABRAMILHO)のアリッソン・パオリネリ会長。セラード地域開発における日本の貢献や今後の展望を語った。
パオリネリ元農務大臣は「日伯セラード農業開発協力事業(PRODECER)における日本の貢献」というテーマで講演。現在は世界の食糧提供基地のような位置付けのセラード地域。元農務大臣は日本の技術援助により同地域の生産性が飛躍的に伸びたことに触れ、「2030年までに穀物生産を今の2倍にするためには、日本の農業生産技術が必要不可欠となる」と協力を呼びかけた。
また、セラード開発で得た技術をアフリカのサブサバンナ地域のアンゴラ及びモザンビーク、ナイジェリア、ガーナなどに移転することで、未開発地域の66%が「セラードと同じように未来の食糧生産基地になる」ことを紹介した。
3分間スピーチでは、ブラジル日本移民110周年祭典委員会の菊地義治実行委員長が、日系企業の支援に感謝を述べ、記念行事を紹介した。
また、ブラジル日本移民史料館の山下リジア副委員長らが改修プロジェクトの工事について説明。サンタ・クルス病院からは利用の呼びかけ、サンパウロ州立総合大学教授の二宮正人氏らが「Terra papagalis」プロジェクトを紹介した。