ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》ドミノー効果作戦=6州でラヴァ・ジャット供述者ら逮捕=資金洗浄と国際的な麻薬取引で

《ブラジル》ドミノー効果作戦=6州でラヴァ・ジャット供述者ら逮捕=資金洗浄と国際的な麻薬取引で

 連警が15日、6州でドミノー効果作戦を敢行し、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で報奨付供述を行ったカルロス・アレッシャンドレ・デ・ソウザ・ロッシャことセアラー容疑者ら8人を逮捕したと同日付現地紙サイトが報じた。
 今回の作戦は、資金洗浄と国際的な麻薬取引を暴くためのものだ。連警はサンパウロ、リオ、ペルナンブコ、セアラー、パライバ、南マット・グロッソの各州と連邦直轄区で、家宅捜索令状16件と逮捕令状8件を敢行した。逮捕者は全員、パラナ州クリチバに移送される。
 同作戦で逮捕された人物の中には、LJ仕掛け人の一人といわれた闇ブローカーのアウベルト・ユセフと共に暗躍していたセアラー容疑者ら、3人の闇ブローカーが含まれている。彼らは、コカインなどの麻薬取引に関連した金の決済にドル・ケーブルという方法などで参画していた。ドル・ケーブルは、国内で持っているレアルをドルなどに換金せず、国外でレアルを必要としている人のドルなどと相殺する。この方法だと金の動きが表面化しにくいため、連警や国税庁の目をくらまし易くなる。
 また、逮捕者達はほとんど全員、2017年のスペクトラム作戦で逮捕された、国際的な麻薬取引組織首領のルイス・カルロス・ロッシャことカベッサ・ブランカと密接な関係を持っていた。
 LJの供述者の一人であるセアラーは、2013年から麻薬取引に関与していたが、供述時は麻薬組織との関係を隠していたという。だが、連警は闇ブローカーの顧客関係を調べていて、国際的な麻薬密売組織に行き着いた。密売者達は麻薬取引で多額のレアルを持っていたし、麻薬の供給者達への国外送金でドルを必要としていたからだ。また、麻薬供給者達は、国境などでの監査を免れるために、大量のレアルを必要としていた。
 セアラーは2014年に、フェルナンド・コーロル元大統領に30万レアルを届けたと供述。アエシオ・ネーヴェス上議にも同額を届けたというが、両上議共、供述の内容を否定している。
 だが、連警は汚職政治家への賄賂に関する情報も手にしている。政治家は金の出所には関心がないが、金の受け取りには大いに関心ありという。