2018年のブラジルでのマラリアの感染者が、昨年より50%増える見込みとの発表があったと、16日付現地紙が報じている。
これはオズワルド・クルス財団のクラウジオ・マイエロヴィッチ調査員が発表したものだ。
同調査員によると、今年は3月までだけで、既に5万件を超える感染例を記録したという。
感染例が最も多いのはアマゾナス州の1万8810件で、パラー州1万502件、アクレ州9779件、ロライマ州5901件、アマパー州2707件など、いずれも北部の州が続いている。
この調子で行くと、2017年に記録した約19万3千件を50%超える約29万3千件に達するのではないかとの予想が出ているという。
マラリアはこの2年間、増加傾向にあるという。この原因についてブラジリア連邦大学のペドロ・タウイル教授は「ここ数年、ジカ熱やデング熱などを媒介するネッタイシマカ対策に市や州の資金が優先され、マラリアに対する対策が疎かになっているのではないか」と見ている。
保健省予防対策局のオスネイ・オクモト局長は、法定アマゾン内の35市での患者増加が著しいとした上で、州や市が防虫蚊帳を活発に使用することを薦めている。